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アスファルトプラント

アスファルトプラント

アスファルトプラントとは

アスファルトプラントで製造する加熱アスファルト混合物(アスファルト合材)は、主に道路や高速道路、空港、ダムなどの舗装工事で使用されています。
大規模舗装工事では、工事の合理化や地域への配慮から移動式の大型プラントが使用されていますが、一般的な舗装工事では常設のプラントから合材が供給されています。
アスファルトプラントは、大別するとバッチ式プラント、連続式プラントに分類されます。ドラムミキシングプラントともいわれる連続式は加熱乾燥、混合を一度に行うことができ、貯蔵装置が不要で同一の合材を大量に製造する場合や仮設を繰り返す場合に適していますが、新規合材の加熱乾燥や少量生産に不向きなのであまり採用されていません。
一方のバッチ式は、多品種・少量出荷に適合できるため、特に日本で多く採用されています。
また、再生合材の製造方法としては常温供給混合方式、併設加熱混合方式、ドラムミキシング方式などがあり、現在は併設加熱混合方式が多く採用されています。

アスファルトプラントの特徴

アスファルトプラントでは、稼働の際発生する騒音、振動、大気汚染、粉塵、臭気などへの対応が大きなテーマとなっており、さまざまな方法で環境への配慮がなされています。大気汚染対策としては新型バーナの採用や灯油・都市ガスへの燃料変換、バグフィルタの採用など。騒音対策としてはシェルタ(外装)の設置、低騒音機器の採用など。粉塵対策としてはベルコン交点部の局所集塵の採用など。臭気対策としては脱臭装置の採用などがあります。
また、高いリサイクル率もアスファルトプラントの特徴です。一度使用した合材をクラッシング後に分級し、加熱乾燥させて再度合材に変える技術は、昭和50年代にスタートした官民による推進政策で発展しました。その効果は高く、2017(平成29)年度実績でリサイクル率は75%となっています。これを実現した技術として、リサイクルプラントで加熱乾燥する際、アスファルトは加熱し過ぎると劣化してしまうので、新材と異なる並流式加熱方法を行っていること、また劣化したアスファルトを復活させる再生用添加剤の性能が向上したことが挙げられます。
また近年ではリサイクル材の加熱方法が従来の熱風加熱方式からバーナによる直接加熱方式に変わってきました。アスファルトの劣化による合材の品質低下への影響もなく、より温度が上がりやすくなったこともリサイクル率の向上に寄与しています。

アスファルトプラントの将来展望

今後ますます再生骨材の混入率が高まる中、再生合材の出荷を基準に考えたプラントに対するニーズが高くなっていくと考えられます。
同時に、粉塵・油煙の飛散防止や周辺機器の汚れを抑制する設備により、メンテナンス性や作業環境にも配慮が必要になります。
プラントの外観も従来の「機械装置」ではなく、地域との調和を図ったデザインに変わっていくと思われます。
今後アスファルトプラントはさらなる安全性の向上はもちろんのこと、熟練技術者が高齢化する一方、若手技術者の確保も難しいという状況があり、さらなる自動化・省力化が求められます。
また、時短推進の働き方改革によりIoTを使った品質管理の効率化やプラント運用の効率化を図った設備の開発も進んでいます。

日工 Value-Pack シリーズ
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日工NAP.MBD-2000CBA + NRU.TOPα80-50ADF + AZU-220
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田中鉄工、日工