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トラクタ(ブルドーザ)

トラクタ(ブルドーザ)

ブルドーザとは

トラクタの前に土工板(排土板=英語でドーザまたはブレード)が取り付けてあり、土を削る・押す・ならすなどの作業を行う機械です。クローラ(無限軌道)式、ゴムタイヤのホイール式に分けられますが、ホイール式はわが国では生産台数が少なく、ブルドーザといえばクローラ式が一般的です。
大きさは自重もしくはエンジン出力で表され、目的に合わせてさまざまな機械が開発されていますが、一般には13~26t級までのものが多く使われています。

ブルドーザの変遷

1923(大正12)年、米国のカミングス、マックロードという二人によって、タイヤのある車の前方にブレードを付けた機械がつくられました。これがブルドーザのあけぼのだといわれています。
その後、米国・キャタピラー社によってクローラを装着した機械が開発され広く普及。日本では太平洋戦争中に研究が進められ、 1942(昭和17)年の海軍の発注により、小松製作所が翌年完成させたG40ブルドーザが、国産の第1号となります。
また、 2009(平成21)年、キャタピラー社からエンジン出力を電力に変換し、電気モータで駆動力を発生させる環境に配慮した電動駆動のブルドーザが導入されています。

ブルドーザの用途

出典:一般社団法人 日本建設機械施工協会「要覧2019」

建設工事に広く使用される建設機械であるブルドーザは、アタッチメントによってさまざまな作業を行うことができます。浚渫船が出入りできない場所で無線遠隔操縦により作業できる水陸両用、ダイキャタピラーCAT D8Tバーによる有線遠隔操縦で海底を走行できる水中用なども開発されています。
人が近づくことが困難な災害復旧現場では無線操縦(ラジコン)ブルドーザなどが使用されています。また、近年、GPSに代表される衛星測位システムや3次元設計データを利用し、オペレータの操作支援やブレード自動制御などを行うICTドーザも導入されています。

日本製ブルドーザの特徴

出典:一般社団法人 日本建設機械施工協会「要覧2019」

多雨地帯の日本では、軟弱な地盤でも走行できる機械が必要とされたことから、広い設置面積を持たせて設地圧を下げ、特殊な三角断面履板(シュー)を用いた湿地ブルドーザが多く使用されています。これは標準の履板に比べて軟弱地での適応性に優れていることはもちろん、横方向の滑り特性や転圧効果にも優れている点が特徴です。
中型機、小型機における湿地ブルドーザは全体の70~80%を占めており、30t以下の大型機でも湿地ブルドーザが約50%を占めています。

メーカー

キャタピラー、コマツ